The Dream of the Blue Pines

Experience live music and performances in London (and in other places...)

Monday, March 26, 2007

Liane Caroll


25 March 2007
606 Club

A Midsummer Night's Dream by Tim Supple


24 March 2007
The Roundhouse, London

Wednesday, March 14, 2007

Maly Drama Theatre of St Petersburg: Platonov


13 March 2007
Barbican Theatre

セント・ペテルスブルグの劇団による、ロシアの作家チェーホフの、初期の作品『That Worthless Fellow Platonov 』の上演。
イギリスでは大評判で、この7年くらいで5度目の再演になるそうです。
劇場は、開演前から周囲からはロシア語ばかりが聞こえてきて、なんとなく雰囲気や人々の服装も普段と違う感じ。どことなく重厚な感じが漂っています。さすがコスモポリタンなロンドン。
ロシア語による上演で、字幕がステージ上部の電光掲示板に出る仕掛け。前から4列目の席だったので、ステージと字幕を交互に見るのに首がちょっと疲れるのが失敗。でも、ある程度登場人物の関係などが把握できると、それほど字幕に頼らずにも大筋は辿れるもの。字幕は遅かったり、すごく簡略してるので、周囲でロシア人が笑うタイミングとはあわないけれど…

19世紀のロシアの、田舎の金持ちの家で起きる物語。舞台は、東欧の鉄道の駅のイメージだそうで、ひな壇のような3段構成で、手すりのついた木製のデッキ風なのだけれど、これで建物の中と外、2階、を現すしくみ。2段目のデッキの下に、小さなプールがあって、ここが「川」という設定。シンプルながら、すごく厚みのある構造で、前面で何かドラマが起きてると、後ろでもそのほかの登場人物の動きが見えて、舞台に深さが出ます。
内容は、大邸宅ながら借金だらけの未亡人の娘が結婚することになり、その祝宴にお婿さんの友人プラトノフが出席。彼は学生の頃、将来有望と皆に期待されながら、今は結構しがない教師をやってる。結婚する娘と以前関係があり、今もお互い思いが断ち切れない…というのがひとつの話。でも彼のセックスアピールはすごくて、妻ある身ながらも、ストーカーのごとく付きまとう娘もいるし、結婚した娘の母である未亡人までもその魅力に屈している。どの人にも気をもたせてしまって、ややこしくなって…って感じのドラマ。
物語そのものは、かなり19世紀ロシア的に大仰でもったりしてると思うのだけれど(それが魅力でもあるのだけど)、それを見せてしまうのが俳優の力。恋愛劇にからむ男女のほか、借金にからむ金持ちのおじさん連、そして’従業員’の男達という感じで、結構キャスト数は多いのだけれど、皆すごい芸達者で、それぞれ楽器ができ、トランペットやホルン、ピアノやドラム、バイオリンなどで、劇中の音楽は全部演奏してしまう。演技も体当たりで、踊る歌うはもちろん、水中に飛び込む、全裸になる、ピストルやナイフの流血騒ぎはある…と、盛りだくさん。
上演時間は3時間を越える大作で、さらに外国語なのに、ずっと集中が途切れないで見せるのはすごい。でも、なんといっても、この作品をチェーホフが書いたのは20歳前後だったらしい…というのが驚き。

Hazel Hannan Qualtet


11 March 07
Cafe Consort - Royal Albert Hall


ジャズピアノを一緒に習っている友人は、実は歌手として活動中。通常は結婚式などプライベートな宴会などで歌うことが多いらしいけれど、今回は天下のロイヤル・アルバート・ホールのフリーイベントで演奏!…カフェとはいえ、結構いい会場なので、いつもピアノのクラスの後でパブで集まる仲間が、家族連れで繰り出しました。
ヘイゼルは、本当に明るい性格で、皆の人気もの。音楽というのは、演奏する楽器などで結構人格が出て、ピアノを弾く人はちょっとシャイで頑固で頭はいいけどムズカシイ男が多いのですが、歌を歌う人というのは、一般的に明るくて社交的。ヘイゼルは、その明るさで、気難しいジャズピアニストの面々を和ませている存在。
ピアノ、ベース、ドラムのトリオと歌、という構成。選曲などはヘイゼルが担当。Day In, Day Outなどのジャズのスタンダードや、ボサノバの巨匠アントニオ・カルロス・ジョビンの曲など。私のお気に入りは、彼女が初めて人前で歌うというバラードWillow Weep for Meや、私たちがピアノで練習したSong for My Fatherなど。
普通、カフェなどで演奏してても誰も聞かないけれど、今回はかなりみな真剣に聞いてて、盛大な拍手が起きました。やるじゃん、ヘイゼル。

Rock'n Roll


February 2007
Duke of York's Theatre

現代のイギリス劇作家トム・ストッパードの新作。『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』という戯曲で有名な作家で、映画『恋するシェイクスピア』の脚本も手がけた人。
この「ロックンロール」は、チェコ人である自身のルーツに戻り、1968年から90年代までのイギリスとチェコを舞台とした物語。ケンブリッジに住むマルクス主義の英国人の教授と、その教え子でロック大好きなチェコ人の学生が、共産主義のプラハに戻ったところからの物語。プラハの春、など、当時のチェコの歴史、そしてヒッピーとロック全盛の60年・70年代のイギリス。年代も場所も飛び回るのを、回転式の舞台で見せる。年代が変わるごとに、ボブ・ディランやピンク・フロイド、ジョン・レノンなどの曲が流れる。観客は、まさにその時代の空気を吸い、体験した人も多いから、曲ごとに反応するし、歴史もお馴染みだ。
私の世代の人だけではなく、連れてこられた10代の子達も絶賛する劇。私の友人も、「3時間の長い劇だけどあっという間だった」という。だけど、哲学的思想とユーモアをあわせもち、言葉遊びなどを取り込んだ台詞回し、インテリな遊び心ある戯曲…なので、ちょっと外国人にはとっつきにくい側面もあるかも。ケンブリッジの教授のギリシャの古典詩を語る議論などは、かなり難関。正直いって、細かい内容は見ている間にはついていけなかったところもあり、後で戯曲を読みました。

Compagnie Philippe Genty : La Fin des Terres (Lands End)


19 January 2007
Queen Elizabeth Hall, South Bank Centre


ロンドンのマイム・フェスティバルの一貫で上演されている、フランスのフィリップ・ジャンティー・カンパニーの舞台。
私は知らなかったけれど、世界的に有名な劇団(舞踏団?)で、日本でも何度も上演している様子。
舞台は、劇でもダンスでもマジックでもなく、でもその全て、であるようなビジュアルアート。
オフィスのデスクに向かった等身大の男の写真。舞台の別の場所に現れる、マジシャン風の男。彼がダンスをしている間に、ポン!写真は実際の男に…そして彼は、謎の女を追っていく…と、筋があるようで、ないような、夢のような展開。舞台は突然雲のような大きな紙風船になったり、電車のようになったり、人物は突然消えてしまったり、大きな人形になったり、皆が筒になってぴょんぴょん跳ねたり、クモのような昆虫のような人形とダンスをしたり…と、ことばで説明をしても、何のことやらさっぱりわからない、ビジュアルならではの展開。
その全くプロットのない話の展開が、わけのわからぬ夢を見てるようで、その流れの心地よさに、私はすごくはまった…

…のですが、面白いのが一緒にいたイギリス人の反応。紹介してくれたのは、自らもパフォーマンス・アーティストなんだけど、「ストーリーはないから」という忠告。で、一緒にいたイギリス人ふたりは、演劇も音楽も大好きな人たちながら、「うーん、なんかポイントがぼけてて、妙に長すぎたりして、フォーカスがない」という反応。さらに、その後飲みにいった席に加わった男性に舞台を説明してると「で、ストーリーは?」という質問。
ああ、イギリス人は、ストーリーが大事だし、逆にストーリーがないものって難しいんだ…と、いろんな意味で納得。これは小説を書いていても反応として感じるけれど、外国映画などでイギリス人にウケる作品、ウケないもの、の基準が見えてきたような。フランスとか、日本の作品って、かなりストーリーあいまいで、雰囲気とか感覚的な感じ。それがイギリスの小説などの視点になれてると、ものすごく詰めが甘く思えるときがあるんだけれど。CMの作り方にもその違いがみられるし。自分の書いたものが、時々「?」って思われるのも、こういう視点があるんだ。なんとなく、ひとりで納得納得しているところ。

公式ウェブサイト
http://www.philippegenty.com/FINDESTERRES/FindesTerres.html

http://www.seeitfirst.co.uk/limf/philippegenty.html

Russian Festival

13 January 2007
Trafalgar Square


ロンドンのトラファルガー広場では
ロシアの新年を祝うイベントが盛大に行われている。
すごい人ごみ。

私の友人ロシア人のナターシャさんは、
ペレストロイカ前の旧ソ連で、
まだ’違法’だったロック・グループを支援し、写真を撮影していた、という人。
ロンドンに来てから、全くの素人なのに、ひとりでロシアの本を英訳する出版社を立ち上げ、その当時の写真や、西欧には紹介されていないイラストレーター、作家などの本を出している。すごく面白い本なのだが、やはり素人だし売り上げを軌道にのせることができなくて、苦労してる。
こういう場所で紹介できてたらいいなあと思っていたので、のぞいてみる。

しかし。
大きなステージやスクリーン、屋台を出していると大騒ぎなくせに、紹介される内容は、’ピロシキ、コサックダンス、マトル-シュカ’的な、既に誰でも知ってるようなものばかり。音楽家は、皆伝統音楽とか、ブラスバンドみたいなものばかりだし、屋台なんて、観光局のパンフとか、せいぜいピロシキ程度。
日本文化紹介といって、フジヤマ/ゲイシャ的に、折り紙しちゃうレベルの話である。
ロンドン市長まで登場するイベントといって、これかい…と思うけれど、所詮行政のやることなんてどこの国も同じで、多分ロシア・マネーが裏で動いている、政治的な意図だけで、文化なんてどうでもいいのだ。
それにしても、お祭りであれば何でもいい的に、集まって騒いでる人もどうかと思うよ。ロシア語もかなり聞こえたけど。

http://www.london.gov.uk/mayor/russian_festival/index.jsp