The Dream of the Blue Pines

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Monday, June 12, 2006

Rotterdam Philharmonic Orchestra with Valery Gergiev/Lang Lang

11 June 2006
Barbican Hall, London

Shostakovich Symphony No 3 ’May Day’
Beethoven Piano Concerto No.4
Shostakovich Symphony No 15

Valery Gergiev conductor
Lang Lang piano
Rotterdam Philharmonic Orchestra

これは今たまたまロンドンにきている大学時代の同級生のお勧めで行ったコンサート。普段の私だと、ショスタコービッチにベートーベンという取り合わせには行かなかったと思うのですが、その友人は母校の大学の助教授をし、学内のオーケストラの顧問を勤めていて音楽にはちょっと詳しい。私はクラシックといってもピアノやチェロ中心に偏って聞いているので、オーケストラを聴くにはいい機会です。

フル編成のオーケストラこそは、ライブで聴くものですね。音響の幅が広いから、レコーディングではなかなか聴けない低い響きや高い音色が堪能できる…というのもあるでしょうが、私は楽器にそれほど詳しくないので、管楽器など「あ、これはフレンチホルンだったんだ」とか、「え、これトロンボーンに細工した音なんだ」など、見なければわからないので楽しい。最初に演奏した交響曲3番は、いろんな楽器に見せ場があるので面白いです。チューバのソロなんて、なかなか聞けないし。パーカッションもいろんなものを使ってるし、カラフルです。最初はとっつきにくい曲なのだけれど、聴くうちに面白さが高まっていく感じでした。
指揮者Valery Gergiev(ワレリー・ゲルギエフ)が流石、というところでしょうか。日本でもすごく人気があるそうですが。ソビエト時代のレニングラードで才能を磨き、ソ連崩壊後もマリインスキー劇場を守り抜いて、今や世界屈指の指揮者…その彼が、スターリン時代のソビエトで、批判を(多分)内に秘めつつ作曲し続けたショスタコービッチの交響曲を演奏…と聞くと「あー、重たい」という感じですが、その重さを感じさせなかったのは、ロッテルダム・フィルのおかげ?どこかアットホームな感じもする、すてきなオーケストラで、ゲルギエフとも11年のつきあいで息もあい、ぴたっと決めていました。

重さ、といえばベートーベンだって大げさと感じがちですが、20世紀のソ連の曲に続いて聞くと、なんとまあ華麗でロマンチックに聞こえること!協奏曲4番というのはポピュラーな曲だし、ショスタコービッチの曲とちがってメロディーも口ずさめる馴染みがありますし。
その軽やかさを加えたのは、中国人ピアニストのラン・ラン(郎朗)の、若干23歳(!)の新鮮さと、繊細なタッチと、叙情的に歌い上げるスタイル。
彼は来日中に縁あって私の母校の大学のオーケストラを訪れ、ラフマニノフ協奏曲二番を演奏したとか。その際も学生達にもアドバイスし、そのオーラに刺激を受け、オーケストラの演奏も格段によくなった…と、顧問である友人は感激していました。ラフマニノフ弾かせたらいかにも上手そう!と思いますが、あの難曲を軽々と弾きながら、学生達に話をしたりできちゃうのだそうです。若いのにすごい才能のある人がいるものです…今回のベートーベンは彼の一人舞台という感じで、拍手なりやまず。4回もステージに引き戻されて、アンコールにモーツァルトの小品を弾きました。

というわけで満足な第一部を終え、休憩をはさんで最後の曲はショスタコービッチの最後の交響曲、15番。これは何と言うか…正直いって、よくわからなかった…ところどころに素敵なチェロのソロとか、面白いメロディーとかあるし、『ウィリアム・テル』の一節を引用したり、いろいろ遊んだり皮肉ったりしているのはわかるのだけれど、曲全体として何だかつかめない…そして、文字通り「フェードアウト」な終わり方。前半の感動に比べて、ウームな第二部。どうしてこの曲を選んだの??と思ったけれど、今年はショスタコービッチ生誕100年記念で、‘The Shostakovich Cycle ’と称し交響曲全曲を演奏しようという企画の一貫なのでした。

というわけですが、私も食わず嫌いをせずに聞いてみて、いろいろ発見がありました。
ありがとね、T君。


ランランのサイト:  http://www.langlang.com/

ゲルギエフの日本語サイト: http://www.universal-music.co.jp/classics/gergiev/valery_gergiev.htm

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