Carlos Acosta : Tocororo – A Cuban Tale
4 August 2006
London Coliseum
キューバ出身の世界屈指のダンサーのパフォーマンス、と薦められていきました。1973年生まれのカルロス・アコスタは、イギリスのメディアでは「キューバのビリー・エリオット」などと称され、ロイヤル・バレエのプリンパルをつとめ、アメリカ、イタリアなどでも高い評価を得ているダンサーです。
私は特にバレエ好きではないのですが、この公演は彼のオリジナルの振り付けによる「キューバの物語」、キューバの音楽と踊り満載、というのに惹かれました。2003年にキューバで初公演以来、イギリスやアメリカで大好評を博した舞台の再演です。
キューバといえば、日常に音楽と踊りが染み込んでいる、という印象があります。私のジャズ仲間も何人かキューバにいって、感激して帰ってきました。この公演は、その町の雰囲気をロンドンの老舗オペラハウスで再現する、という感じです。
スクリーンに映し出されるキューバの田舎の光景。小さな子供とおじいさんの姿。村を離れて、都会へと向かう少年…そして舞台は若者達が踊り集うハバナへと移り、そこにたどり着いた田舎者の青年は、物笑いにされながらも、やがて恋をし、ワルと闘い、皆に受け入れられていく…と、物語としてはかなり‘ベタ’な感じ。
それが台詞なしに踊りで展開していきます。音楽は5人の生バンドがパーカッションから歌までこなします。若者たちの群舞シーンは、ミニのワンピース姿の女性とジーンズにTシャツの男たち8人で、ちょっとウエストサイド・ストーリー風(古いな)。フェロモンあふれるサルサを踊ります。色男のチンピラなどのコミカルなキャラも。そこに加わる田舎青年のトコロロ(カルロス・アコスタ)は、最初は正統派の‘ダサイ’バレエを踊るのですが、だんだんにサルサのリズムも入ってきて…心情の変化が、踊りのスタイルで表現されます。
やがて自信がついてくると、クルクルといつまでも回転し、ピョンピョンと飛び回り… 群舞の中にあっても、ついつい目がいってしまうあたりが、さすが‘スター’性があります。
バレエ・ダンサーというと色白でか細いイメージですが、アコスタは浅黒く筋肉質のダンサーで、跳躍がダイナミック。保守的なバレエ界の人種の壁を破ってプリンシパルになっていった人ですから、存在感があります。もう日本でも人気があるかな…と思ってウェブ検索したけど、まだ一般的には知られていないようですね。そのうち「アコスタ様」とか呼ばれる日も近いのでは。
1時間半の舞台は、さすがのキューバのパワーで飽きませんでした。人間の肉体とは、こんなにしなやかで、瞬発力があり、高く跳べるものなのか…見ていると、ものすごく自然で簡単そう。でも翌日ジムに行ってみて…それは幻想とわかるのでした。
この公演のサイト(ダンスが見られるクリップあり)http://www.eno.org/whats-on/whats-on.php?id=11
カルロス・アコスタのサイト:www.carlosacosta.com

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